手術にいたるまで
鼻中隔矯正術、というのはざっくりいえば鼻の軟骨の一部を除去して鼻水の通り道を作りましょう、という手術。
鼻中隔湾曲症(鼻の骨が通常より曲がっているため慢性的に鼻詰まりになりやすい)の場合に提案されることが多い。
私の場合は単純にアレルギー体質なだけで骨は曲がっていない。
鼻詰まりはもう10年ほど日常になっていて、市販の点鼻薬(AGアレ◯カット)に依存していた。
通院が面倒な私は市販薬の即効性があるところが好きだった。
仕事中でも睡眠中でもすぐに鼻が詰まるのでこまめに点鼻薬を使う日々。
用法用量の概念はとうの昔に忘れていた。
ある日、会社の上司(重度の鼻炎持ち)と鼻水トークに花を咲かせていたところ、耳鼻科にも外科的治療があることを知った。
ただただ薬を出されるだけの通院が億劫だった私には目から鱗。
なんとなく気が向いて近場の外科治療が可能な耳鼻咽喉科へ足を運んだ。
初めての診察で言われたのは、
鼻の粘膜がパンパンに腫れていてひどいので薬では治療が追いつかない。
あと左の鼻の骨が少し出っ張っているので狭いですね。と。
提案されたのは、2種類の治療方法。
●下鼻甲介粘膜焼灼術
●鼻中隔矯正術
下鼻甲介粘膜焼灼術というのは、腫れている粘膜を機械で焼いて除去するため骨はいじらない。
ただしたいてい焼いた箇所は2〜3年ほどで治癒する場合が多く症状が再発する可能性があった。
鼻中隔矯正術は冒頭のとおり骨を切って根本からスペースを確保する治療。
こちらのほうが効果は期待できるとのこと。
いきなり骨を切ろうと言われても抵抗があったので、まずは下鼻甲介粘膜焼灼術を受けてみることにしたものの。
下鼻甲介粘膜焼灼術は結論から申し上げますと私には効果がありませんでした…
私は1年弱の間に左右それぞれ2回ずつ焼いた。
が、粘膜は2ヶ月ほどでまたパンパンに戻った。
先生にも、子供だと稀に治癒が早い場合があるけどあなたの年齢ではちょっとね…と苦笑いされる始末。
切った方がいいね、骨。
先生に軽く言われるがままハイと返事をしてしまった。
下鼻甲介粘膜焼灼術で改善しなかったためあとは骨を切るしかなかった、というのが私の場合。
下鼻甲介粘膜焼灼術が無駄足になってしまったので、
そもそも骨の出っ張りのせいで狭いと言われたなら初手から鼻中隔矯正術に挑むべきだったのでは?
とも思ったが自分の症状がどうしようもなかったことを知れたのでまあ良し。
これから治療を検討されている方は骨の形の影響がさほど強そうでなければまずは下鼻甲介粘膜焼灼術からはじめてみては。
ただし下鼻甲介粘膜焼灼術を受けても数ヶ月で症状が再発した場合はしつこく何度も焼くより骨を切ったほうが近道かも…
というのは私の反省を含めた超個人的意見なので信頼できるお医者様に相談してみてください。